QOLを支える香り─オーストラリア医療現場で見直される、心を支えるアロマの力

アロマだより Vol.1

オーストラリアの医療現場で注目される理由とは?


がんと診断されたその瞬間から始まる「見えないストレス」

がんと診断された瞬間、人はさまざまな感情に襲われます。家族や友人にどう伝えるか、自分の心の準備ができないまま始まる治療生活。身体の痛みや治療の副作用だけでなく、誰にも打ち明けられない不安や孤独感といった"こころの痛み"は、長い間医療現場で十分に扱われてきませんでした。

医師は病巣を取り除き、看護師は生活支援に尽力してくれます。しかし、患者自身の"こころの回復"には、まだアプローチが足りていない――そんな声が、世界中で高まってきています。


オーストラリアが動いた。「アロマ」とともに進む新たながんケア

この10年ほどで注目されているのが、オーストラリアの医療現場で進む“統合医療”の流れ。その中心にあるのがアロマテラピーです。

▷ オリビア・ニュートン=ジョンがんウェルネス&研究センター(ONJ Centre)

2012年に開設されたこのセンターでは、アロマをはじめ、瞑想・音楽療法・マッサージなどを統合的に提供。患者とその家族の"心の癒し"を重視したケアが行われています。センターを訪れた関係者からは「施設の落ち着いた空気が患者に劇的な効果をもたらした」との声も。

▷ Solaris Cancer Care(西オーストラリア州)

約250名のボランティアが、マッサージやアートセラピー、アロマテラピーを通じて、患者の不安や痛み、吐き気などの軽減を支援。とくにエッセンシャルオイルによる芳香療法やアロママッサージが、ストレスや抑うつの緩和、睡眠の質向上に有効と報告されています。

▷ Chris O’Brien Lifehouse(シドニー)

鍼、瞑想、運動療法などと並んでアロマが導入されており、がん患者のウェルビーイング向上をサポートしています。


科学的エビデンス:不安軽減に効果、QOLの向上も

2022年に発表された17件の臨床試験を対象にした系統的レビューでは、アロママッサージや芳香療法ががん患者の不安を有意に軽減する効果があると確認されました。特にラベンダーの使用、4週間未満の短期集中介入において効果が高いと報告されています。

一方で、うつ症状や心理的ウェルビーイングへの影響については限定的とされ、さらなる研究が必要とされていますが、心に優しく寄り添う香りの力が医療現場でも再評価されているのは間違いありません。

▷ QOL(生活の質)の向上とは?

QOL(Quality of Life)とは「生活の質」を意味します。医療においては、ただ延命することだけでなく、

  • 痛みや不安が少ないこと
  • 安心して眠れること
  • 自分らしく過ごせること

といった「こころと身体の心地よさ」や「尊厳を持って生きること」が重要とされています。

アロマテラピーは、そうした**“生きる質”を高めるサポートツール**として、がん医療の現場でも注目されています。


「嗅ぐだけ」で、私たちは癒される。

特別な知識や準備がなくても、アロマの香りは本能に働きかけて心をゆるめてくれます。がん治療中の方にとっては、日常生活のなかでほんの少しでも“好きな香り”を感じることが、前向きな気持ちや安心感につながるのです。

実際にアロマを体験したがん患者からは、

「香りを嗅ぐだけで不安が軽くなった」
「治療の合間のリラックスタイムができた」
という声が多く寄せられています。

難しいことは何ひとつありません。好きな植物の香りと、ただ共に過ごす時間が、心の免疫力を高めてくれるのです。


香りでつながる、あなたの「本能」と「今」

Aroma Camp アロマコンパ、はじまります。

アロマコンパでは、まず香りの名前や知識を知らずに、感覚だけでエッセンシャルオイルを嗅いでいただきます。その中で、本能的に「これ好き」と感じる香りと出会っていただくのです。

そしてその後に、その香りがどんな植物から生まれたのか、どんな土地で育ち、どんな作用を持つのか――理性的に“好き”になるきっかけを知っていきます。

このように、アロマコンパでは、

  • 本能から求める香り(無意識に惹かれる香り)と、
  • 理性で好きになる香り(知識やストーリーによって惹かれる香り)

この2つを自然に見つけていきます。

つまり、香りを通じて、心の奥が求める香りと、意識が導かれる香り——ふたつの自分に出会う旅なのです。

アロマハンタートニーは、こう考えます。

アロマを聴く。香りが語る、心に届く。

「Aroma Camp(アロマコンパ)」では、あなたが本能的に求めている香りを一緒に探していきます。知識ではなく、感覚で。正解ではなく、“今の自分にフィットする香り”を一緒に見つけましょう。

病気の有無に関わらず、すべての人に、香りの力は必要です。


おわりに|香りは、人生に寄り添う“静かな力”になる

がん患者のメンタルケアにアロマテラピーが注目されるようになった背景には、医療が「こころの声」にも耳を傾け始めた時代の流れがあります。私たちが香りに包まれるとき、その作用は言葉よりも先に、深いところへと届いていきます。

アロマは、病を治すものではありません。 けれど、「いま」の自分にそっと寄り添い、安心や希望の感覚を思い出させてくれる力があります。

もし、あなた自身や、あなたの大切な誰かが不安や孤独の中にいるとしたら。 アロマは、“がんばりすぎない心”を思い出させてくれるかもしれません。

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